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もはや夏の始まりはMURO FESから!といっても言い過ぎでは・・・無いことを祈りつつ、MURO FES 2014がついに始動!1回目のインタビューは、快進撃著しいアルカラのVo&G: 稲村太佑氏とMURO FES主催兼O-Crest店長:室清登氏のガチンコ2マン対談からスタート!!※2014年2月7日(金)、O-Crestで開催されたA(c)企画ライブ終演後実施。

──早いものですでにMURO FESも今年で3回目の開催となりますが、過去2回を振り返って、MURO FES 2014に期待することはありますか?

室:アルカラがMURO FESに対して思っていることを聞きたいな。

稲村:そうやなぁ、ライブハウスが主催するイベントというのを貫いていくのか、あるいはもっと多角的にやっていくのか、もちろん両方の要素は必要やし、MURO FESを広げていくのはもちろんやけど、いわゆる“Crest感”や“室という人間がやっているという温度”をどれだけ感じさせるイベントにするか否かは、重要やと思う。
1年目、2年目はある程度勢いとか気持ちでやっていけると思うけど、3年目というのは“温度感”が本当に伝わるか試されるタイミングなのかなと。
もちろん温度だけではなく、見た目も動員もグレードアップしていかないといけないので、その辺はジレンマもあるんやないかな?
MURO FESに出る側が、いかにその辺を理解した上で出られるかも大きいと思う。

室:確かにMURO FESに出てないバンドで、そこを理解してくれていない人は結構いると思うんで、どうやってうまく伝えていくかも日々やっていくことだと思います。
そもそもCrestの延長線上に出来たイベントだし、僕の中で新しくチャレンジしていきたいこともあります。まぁそれはそれで、今更それをやるの?て思う人もいると思うけど。

稲村:「今更それ?」を出来る人がいないとやし、MURO FESは敢えてやっていかないとダメやと思うんです。
“ソレ”っていうのは何なのか、みんな違った感じ方や考え方があっていいと思うんですけど、“ソレ”が出来る出来ないは温度感であったり信頼であったり、それぞれやね。

室:そこらへんが食い違うと、けっこうケンカになるんですよ。

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──室さんと稲村さんの間で?

稲村:そうです。出演バンドの中で、室君が発している温度をわかっているバンドって、もしかしたら7割8割かもしれないです。でも俺は距離が近いから尚更、もっとその温度をわかっている人がこのステージに立つべきやと思うねん!
“室”という一人の人間が、色々なものを抱えてやっているというのをわかっている、わかっていないでは大きな違いじゃないですか。まぁ、もっと上をいく人間は、そうでない人も巻き込める度量がないとね。目をつぶるんじゃなく、見守れる度量がないと。

室:出演してくれるバンドが理解してくれていると、やっぱりうれしいです。

稲村:自分ら(アルカラ)のMURO FESに対する熱が強すぎるんですかね。出たくても出れへん人もおるわけやから、出る人はそれをわかって出ているのか、なんとなくボンヤリ出ているのか。これは大きな差があるわけで。
まぁ、そこは文句言ってもしゃあないと思うんやけど。その辺をわかった上で、3年目はどういう絵を描けるのか、見ものですね。
仲間で身内感だけだと、冒険も出来ないし広がりもないし、だからって有名で動員があるところだけで集まっても熱がないし。両立していかないといけないと思うし、俺らもそれを両方担えるようにならないとやね。
バンドがそれぞれこの1年頑張ってやってきて“MURO FESに出る出ない”が答え合わせみたいな、それまでにどういう準備をしてきたか、そういうのを考えているバンドが集まったら面白いね。期末試験みたいな。年間にいくつもフェスに出るバンドも、MURO FESだけはそういう意識でやってくれたらな、というのは理想ですけど(笑)。

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──それこそ昨年、全国各地で大型フェスにいくつも出演したアルカラですが、MURO FESに対する特別な思いなんて、ありますか?

稲村:MURO FESにっていうか、室率いるCrestのスタッフが作っているイベントだし、たまたま場所が晴海客船ターミナルで、3000人ちょいのキャパでやっているわけやけど、そりゃ大規模フェスに比べたら規模も小さいし、でもあえてその少数派のイベントを自信満々でやっているのは、出演する側としても気持ちがいいですね。
今の時代が時代で、情報が密になればなるほど、昔はもっと独りよがりでよかった“個性”というか“個人”が統一されていって、例えばめっちゃ影響力のある人が言う言葉とか思想が、ある程度正当化される時代であって、それはそれで間違いではないんやけど・・。

さっきも言ったけど、そんな中でMURO FESは大きいフェスと比べるとすごく小さくて、その少数派だからこそ、それをプラスにしていけるんじゃないかなと思うねん。それが色濃くでるフェスになっていって欲しいな。
たくさんあるフェスの中の一つで、“自分たちのことが好きっていう人が3000人しか集まらないフェス”だと考えるか、俺らみたいな100人200人規模のライブハウスからやってきた人間からすると、MURO FESという“一人の人間が始めたことに対して3000人も同じ音楽が好きな人たちが集まる”ということは、俺はすごくデカく感じていて、それは3000人だろうが50000人だろうが関係なくて、MURO FESというところでMURO FESにしか出来ないことを追及していくことが一番だし、それが広がっていくのが一番キレイなカタチなんじゃないかなと思います。

室:そうだね!話が変わるけど、今の時代に、アルカラから見てライブハウスに求めることって何かな?

稲村:「面白い」かどうか、かな。
以前アメリカでツアーしたとき、お客さんはライブを見るのが目的でライブハウスに来るんじゃなくて、酒を飲みに来ているだけで、飲む延長でライブを見るんです。飲むスペースは特に入場料とかもかからないし、飲んでいる場所の隣でライブをやっていて、ちょっとライブも見てみようか、みたいなノリですね。そんな中、アメリカでは全く無名のアルカラがライブするというのは、自分でもなかなか興味深かったです。
たまたまかもしれないけど、そのときのアメリカのライブハウスは日本と違って照明なんか点けっぱなしやし、本番30分前入りでリハーサルもろくにないし、おまけに自信満々で「貸してやる!」って言われて借りたドラムのシンバルは割れまくってるし、アンプのキャスターは片方無くて運びづらいっていうような、最低中の最低の環境でライブしました。でもだからこそ一番印象に残ってるし、自力が出せたかなぁと。ちょっと話が反れました(笑)。
その点日本はかなり恵まれていると思いますね。
まぁ日本は日本のライブハウス独自のシーンがあるし、そのライブハウスだからこそ出来るシーンがあったり、このスタッフだからこそ人が集まる、みたいな雰囲気が見え隠れじゃなくて、“見え見え”のライブハウスが好きやし、そういうライブハウスであって欲しいな。MURO FESももちろん室君がいなければなかったわけだし、バンドがライブハウスに求めていることとしては“力を発揮できるステージを用意する”という一番わかりやすく還元できるフェスであり、それができるCrestというライブハウスなんじゃないかな。わかりにくいところでいうと、打ち上げが楽しい、ってところですかね(笑)。

室:一番聞きたかったことが聞けた気がする!
僕としては、もちろんまだまだ常に新しいことをやっていきたいし、色々なバンドを応援していきたいと思います。この状況にあぐらをかいたら終わりだと思っていますから。

稲村:常に成功していろっ!ていうんじゃなくて、何ならむしろ失敗してもいいんで。
繰り返しの中にある人生、その中にある音楽、自分がいるべきライブハウス、というサイクルの中で、いかにバラエティを富ませていけるか、お客さんや出演者の心に残る感動を与えていけるか、っていうのが大事なんじゃないかな。ちょっとMURO FESの話から外れてますけど・・。

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室:いやそれはライブハウスに対してだから、外れてないよ。何度も言うけど、MURO FESはCrestというライブハウスの延長だし。ちなみに最近の若手バンドについてはどう思う?

稲村:ホントすごくうまいよね。才能もめっちゃある人も多いし、「なんでこんな人が同じ時代に生まれて来とるんや」って、自分の力不足を感じることもあるし。
まぁ最近の若手がっていうか、自分も最近の若手の気持ちでやっているんで、共に肩を組んでやっていこう、って感じですかね(笑)。

一同:笑

室:僕も最近の若手バンドは、みんなすごくうまいと思いますね。
でも正直、うますぎるバンドにグッと心を掴まれることが少なくなったかも。むしろ「大丈夫かな?」って思うくらいのバンドの方が、なんか応援したくなります。もちろんそういうのは若手の時だけですけど(笑)。
“何かを伝える”っていうことに特化しているバンドが多くなっていってほしいですね。
今日のA(c)のライブなんかはすごく良くて、今ここで話している内容がそのまま集約されていると思います。
さっきMCでも「好きな人たちと、好きな場所でライブができてよかった」って言っていて、それがこちらにもしっかり伝わってきて、メチャよかったです!

──稲村さんは、アルカラ主催のネコフェス2回目の開催にあたって、何か考えていることなんてありますか?

稲村:1回目は青息吐息な部分が多くて、初めましてって感じだったんやけど、2回目はもうちょっと“遊んでいる感じ”というか、“アホみたいなこと”というか、“タモリ倶楽部的なこと”をいかに追求できるかどうかかな。そういうのが最終的に芸術性というかアーティスティックなものに繋がると思うねん。
ネコフェスはMURO FESとは逆で、自分らの身内感を出しつつ、いかに小規模キャパでそれぞれの出演者の人間性・個性が見えるイベントにしていくかというのが、大きなテーマですかね。正しいかどうかはさて置き。
サーキットイベントなんて、他でもたくさんやっているじゃないですか。アルカラが地元で一緒にやりたいと思った出演者の主張がいかに皆さんに支持されるか、一つの文化じゃないけど、一つのイベントとして成り立たせられるかが重要かな。
タモリさんの、タモリ倶楽部的「山手通り今と昔」や「このトンネルは良い悪い」や「東京の水脈を探る」みたいな、マニアックだけど面白いことをやりつつ、「笑っていいとも」みたいにすごく一般的なことも正々堂々とやるみたいな、両面性が見せられたらなと。表があり裏があるように、あのキャパシティで独特の空気感や独創性を追求しつつ、自分らの地元神戸というくくりの中でそれが出来たらなぁと。

室:そこがバンド主催のネコフェス、ライブハウス主催のMURO FESの違いかな。
どちらも違う意味で“濃い”ものなんだと思います。
さて、どうですか、こんなところで?

稲村:うーん、100点(笑)。

一同:笑

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いつもの笑いを交えてのインタビューとは異なり、のっけからガチの空気漂いまくりのインタビューとなり、稲村氏、室氏それぞれが思う「MURO FESとは!?」が交錯する30分は、貴重かつ重要な内容となりました。
主催やスタッフや出演バンドだけでなく、来てくれる皆様にも、出来れば1℃ずつでもいいので自分が好きなバンドに対する想いや熱を、MURO FESが開催される東京晴海客船ターミナルに持ってきてくれるとうれしいです。ひとりで1℃、3000人で3000℃の晴海は、今年も暑くなること間違いなし!

INTERVIEWER:KOSUKE SHIMAKURA(O-EAST)


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